そろそろ商業施設内の店舗内装工事をご検討されているという方、肝心の工事の区分についてはご存知でしょうか。内装工事を委託する業者を決める前に知っておいた方が良い項目として、工事区分と呼ばれるものがあります。
工事区分とは、工事に係る業者の選定・発注といった手続きや費用の支払いを誰が行うのかについて定められたものであり、これを知らずに工事を進めてしまうと、後に大きなトラブルに繋がりかねません。商業施設内店舗の内装工事をご検討の方には、ぜひ工事区分についての知識をもって頂いて、業者に工事を依頼することをオススメします。
この記事では、工事区分や内装工事に関する基礎的な知識から、内装工事の費用を抑えるポイントについてご紹介していきます。
工事区分を把握しておくことで後のトラブルを回避できる
工事区分とは、工事に係る業者の選定・発注といった手続きや費用の支払いを誰が行うのかについて定められたものを指します。商業施設などの内装工事を行う際には、まず、工事業者を選定し、工事を依頼する必要があります。
そして、もちろんですが、工事費用を支払わなければなりません。商業施設内店舗の改装を行う場合、自分が所有する建物ではない場合が多く、それぞれの工程を誰が負担するのかについてしっかり決めておく必要があります。
あらかじめ決めておかないと費用の負担や店舗を返す際の原状回復に関するトラブルに繋がってしまいます。そのようなトラブルを避けるために、商業施設の内装工事は、業者の選定、工事の依頼、費用の支払いを誰が行うかによって、A工事・B工事・C工事に分類されるのです。
A工事
A工事における業者選定・工事の依頼・費用の支払いを担当する者は以下の通りです。
工事施工業者の選定：建物のオーナー
工事の依頼：建物のオーナー
工事にかかった費用の支払い：建物のオーナー
Ａ工事の具体的な施工箇所には、建物の外装や外壁、屋上、供用トイレ、エレベーター、階段、水回りやガス設備、消防関係等が挙げられます。これらは、建物の機能に直接関わるものなので、建物のオーナーが全ての工程を負担することになっています。
B工事
B工事における業者選定・工事の依頼・費用の支払いを担当する者は以下の通りです。
工事施工業者の選定：店舗の借主
工事の依頼：建物のオーナー
工事にかかった費用の支払い：店舗の借主
B工事の具体的な施工箇所には、空調や給排水設備、防水・防災設備、分電盤、厨房吸排気設備等が挙げられます。これらは、店舗内の専有部分にあたる箇所ではあるが、建物にも関係するといった工事になります。建物自身にも関係してくるということで、業者の選定は建物のオーナーが行うことになっているのです。
C工事
C工事における業者選定・工事の依頼・費用の支払いを担当する者は以下の通りです。
工事施工業者の選定：店舗の借主
工事の依頼：店舗の借主
工事にかかった費用の支払い：店舗の借主
C工事の具体的な施工箇所には、壁紙の張替、塗装、インターネット回線、照明、電話機器、什器に関する工事が挙げられます。これらは、店舗内のみの設備であり、全ての工程を店舗の借主が行うこととなっています。このC工事で施工した設備は、建物のオーナーへ返却する際には全て取り外した状態で渡さなければなりません。
内装工事はC工事に分類されるため、全工程を自分が負担
商業施設内店舗で内装工事を行う場合の工事は、C工事に分類されます。つまり、工事を行う業者の選定から工事の発注、費用の支払いまですべて自分が負担する必要があります。また、C工事で設置されたものは全て、店舗返却の際に取り外さなければならないため、注意が必要です。
自己負担となる工事費用については、できる限り抑えたいところです。次項で、C工事の費用を安く抑えるポイントについて解説します。
内装工事の費用を抑える2つのポイントを解説
商業施設内店舗の内装工事となるC工事にかかる費用を抑えるためには、2つのポイントがあります。
A工事に分類できるものは排除する
1つ目のポイントは、A工事でできるものはそちらに回すことです。C工事に分類されていても、共有部分や建物の構造に関係するものが含まれている場合があります。その場合には、オーナーにA工事で工事できないかを相談してみると良いでしょう。
工事費用の安い業者を選定する
C工事は工事を行う業者も自分で選ばなければなりませんが、言い換えれば、自分の都合にあった業者を選ぶことができるのです。なるべく費用を抑えたいのであれば、複数の業者に見積もってもらった後、安い業者を選択されるのが良いでしょう。
まとめ
商業施設内店舗の内装工事を検討する場合、自分の建物ではないため、工事に係る業者の選定や工事の依頼、費用の支払いを全て自分が負担する必要があります。また、この商業施設内店舗の内装工事で設置した設備は、店舗返却の際に全て取り外さなければならず、念頭に入れておく必要があります。工事に係る費用も自分が負担しなければならず、なるべく費用を抑えたい場合には2つのポイントがあることを紹介しました。
「有限会社ビーレックス」では、商業施設内店舗の内装工事を承っております。工事区分についてよくわからない場合にも、丁寧な説明とサポートで対応しております。内装工事をご検討中の方は、ぜひ一度お気軽にお越しくださいませ。
